評論文を読む勉強をしている中で、気になった評論があったので、備忘と思考の整理のために記録する。
読んだのは、大澤真幸氏の「未来の他者と連帯する」という評論文。もしかしたら出典元となる原著があるのだろうが、確認できていない。
筆者は3.11の原発事故が開示した課題を通して、「未来の他者といかに連帯するか」という問いを提起している。
結果として自分が享受するわけではない幸福のために、人が仕事できる例などから未来の他者への配慮について述べている。また、「自分自身の将来」というものは、今の私にとっては「他者」も同然であることに言及している。
最後の結論としては、次のように締めている
「未来の自分」という<他者>と連帯できるのであれば、ずっと後の世代、数百年後、数万年後の<他者>との間でも、連帯できるはずだ。
考えるきっかけとしてとてもよかったが、中でもこの評論文を読んで気になった点は次の二つ。
- 将来の報酬を最大化(あるいは現在よりも優先)するためにどのような行動をとるのか。またその認知のプロセスはいかなるものか。
- 自身への報酬の最大化のプロセスは他者に対しても同様に転用されるものなのか?
認知科学や脳科学といった分野から今後調べていきたい。あとは道徳というテーマも興味を持った。
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