【人工知能について】#4:人工知能の研究とディープラーニング

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巷でいうAIはディープラーニングを指すことが多い。個人的には、ディープラーニングは人工知能の本質ではないと思いながら自身の考えを整理している。

「人工知能=ディープラーニング」であるかの議論とは別であるが、人工知能研究とその数理に関する貴重な意見を目にした際のメモを見つけたので記しておく。

2019年6月10日(月)の東京MXで放送された「バラいろダンディ」にて、機能脳科学者である苫米地英人氏による発言である。本番組にて、苫米地氏による講義のようなコーナーで、ディープラーニングについて触れられた。

その内容の要点をまとめると以下である。

  • 80年代のカーネギーメロンの研究者から見て、人工知能の研究は進化していない
  • AI暗黒の20年はマシン速度が当時の研究者に追い付いていないだけだった。
  • この時代に大量の賢い人たちが人工知能研究から離れてしまった

苫米地氏は現在は機能脳科学者として、多くの著書を出版し、機能脳科学に限らず多方面で活躍されているが、学生時代はイェール大学、カーネギーメロン大学にてコンピュータサイエンスの研究に従事されており、今注目を浴びているような人工知能の技術に関する数理については苫米地氏やその他の研究者達は既に考えていたとのこと。

80年代当時のコンピュータサイエンスが限界を迎えたのは、マシンの処理速度によるものであり、近年のディープラーニング等に見られる技術が発展したのはそうしたマシンの発展に伴うものであると指摘。

そして最後に次のような提言をされた。

そろそろディープラーニングは商用技術者に任せて若手基礎研究者はホンモノの人工知能研究をせよ

80年代当時に理論的に考えれていた、機械学習の手法が今日になってハードの進歩により実装可能となっただけであり、人工知能の研究が進んだわけでは決してない。そう聞くとショッキングな気もするが、ここからしっかり研究が進んでいくことに期待したい。

これまで人工知能研究が検討していなかった認知科学や哲学といった分野についても、勉強していきたいと思う。

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