AI(人工知能)という言葉が世の中にすっかり浸透してきいるが、人工知能がどういうものなのかははっきりしていない(少なくとも、個人的にはよくわかっていない)。これから時間をかけて、整理していきたいと思う。
そもそも、「人工知能(Artificial Intelligence)」という言葉は、1956年に開かれたダートマス会議で使われ、定着した。人工知能とは「機械に知能を与えること」というのも、この会議で宣言されている。
また、ゲーム開発者でデジタルゲームにおける人工知能がご専門の三宅陽一郎氏は著書「<人工知能>と<人工知性>」で次のように書いている。
自然発生した知能を自然知能と言い、機械に知能を与えたものを人工知能と言う
やはり、知能を持たないものに対して知能を与えたものを指すと思われる。
人工知能と聞くと、近年では深層学習(Deep Learning)が人工知能の技術要素として注目されている。人工知能の研究者である松尾豊氏は、このDeep Learningに関して、
深い関数を使用した「最小二乗法」
と定義している。詳細については、別途考えるとして、要は、数学的に決められた手続きを踏んでいるだけで、答えを出すためのパラメータを調整しているということだろう。近年、人工知能のブレイクスルーと言われるのは、コンピュータ処理の性能向上により、この数学的な処理が高速で処理できるようになったからだろう。
以上のことだけから結論付けるのは早計ではあるが、現時点では次のような理解としたい。
- 人間の知能は自然発生したものである。
- 知能を持たない機械に人間のような知能を持たせたものを人工知能とする。
- 近年、数学、工学、情報科学からのアプローチによって知能のうち、とりわけ学習に関する解明の進歩が目覚ましい。
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